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さて。我らがOPは海賊漫画ですので、大海原そして海賊船が舞台となっております。海、船、いいっすよね。日常ではなかなか接することのない環境ですから、ロマンがかき立てられます。とはいうものの。実を申しますと、ワタクシ、仕事上、船と海にはちょっぴり縁があったりします。そのものではないのですが、船と海の仕事の親戚程度でしょうか。業界紙もちょいちょい回覧されるので、いろんな話を見たり聞いたりするわけですが、その中で目を引いたのがパイロットというお仕事。パイロット(pilot)は、いくつか訳語があり、すぐに思いうかべるのは飛行機の操縦士ですが、船の場合は水先案内人を意味します。この水先案内人というのは通称で、水先人というのが法的名称。このお仕事、船舶交通の激しい水域(水先区)を航行する際、あるいは入出港の際に、船が安全航行できるようアドバイスするお仕事なのですが、一般的には知られていないながらもなかなかハードかつ興味深いお仕事です。波、潮流、天候、その時の海上の運行状況、等々を見極めながら、船に乗り込んでアドバイスするのです。そう、乗り込んで、というのがポイント。水先艇という小さい船にのって、海上で待っている水先要請船へ乗り込むのですが、港ではないので、タラップなどはありません。パイロットラダーという縄梯子で乗り込んでいくのです。海上から甲板までが9mを超えるような場合は、もう少し丈夫な梯子になりますが、梯子であることには変わりないです。船の外側に垂らされたゆらゆらゆれる梯子を上って乗り込むわけですね。このご時世なのに、結構原始的ですよね。そして、ブリッジへ上がって船長と挨拶を交わし、航行についてのアドバイスを行うということなのですが、この水先人の方々の多くがスーツをお召しになっていらっしゃるんですよ。海上の縄梯子を使うようなお仕事ですよ?絶対に汚れるじゃないですか。それなのになぜスーツかといえば「船長や乗組員に悪いイメージを与えないよう、ビシッとした格好を心がけているから」「きちんとした服装をすべきだから」なんですよ。すごくないですか?スーツでないといけないわけじゃないのに、そういう心がけでスーツでお仕事をなさっているなんて惚れる……。で、当然、ゾサ変換するじゃないですか。アレですよ。とある水域の水先人の一人がサンジさんなんですよ。難しい海域ではあるけれど、黒いスーツに身を包んだサンジさんが水先艇を駆って、ひょいひょいっと身軽に乗り込んでくれば、もう安心。あとはサンジさんの言う通りに操船すれば無事に着岸できるわけです。ある日、要請をうけて乗り込んだ船の船長がロロノアとか。漁船が流す漁網をよけ、潮流を見極め、風を読み、きびきびと的確な案内をするサンジさんの姿に「見事なもんだな」と感心するロロノア。「この辺りはおれの庭みてぇなもんだから」「なるほど」「感心してねぇで言われた通りに操船しろ。まだ航行中なんだから気ィ抜くな」「おまえの言うとりにすれば、船は無事に港に入るんだろ」「おう。任せとけ」「おれはおまえに入りてぇんだが、どうしたらいい」。……ゴメンナサイ。パイロットの方々、ゴメンナサイ!すごく素敵で立派ななお仕事だと思っています!
