辞書をひく 18

投稿者: | 2018年8月30日

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さて。昨日の「辞書をひく」で、セリフについて述べました。セリフが欧文活字に見られる髭飾りだとしたら、和文の活字における髭飾りはなんと呼ぶのか?再び辞書をひいてみましたので、ご興味のある方は続きからどうぞ。

「セリフ」を前回とは違う辞書でひいてみたところ「文字の線の端につけられる線、飾り。うろこ、髭かざり、ひげ。」という記述がありました。「ひげ」をひいてみると「1.人、特に男性の口の上やあご、ほおのあたりに生える毛。2.動物の口のまわりに生える長い毛状の突起物。また昆虫の口器にみられる二対の細い突起物。3.1や2を思わせる形状のもの」とあります。髭、髭飾りが和名のセリフにあてられそうですが、そのものずばりの名称ではなさそうです
そこで「うろこ」を調べてみます。すると、「1.動物の体を覆って保護する硬い薄片。魚類では真皮から形成されたもの、爬虫 (はちゅう) 類・鳥類や哺乳類の一部では表皮が角質化したもの。こけら。2 「鱗形 (うろこがた) 」の略。3 三角形をしたもの。明朝体の「三」の各横画にみられる三角形など。」と出ました。これです。あの突起部分を「うろこ」と言うんですね。なるほど。それにしても、文字を活字にした場合、欧文であっても和文であっても、書き出しと終わりの部分に飾りをつけるか否かがデザインとして重要だという、この一致。文字の書体がまるっきり違うのに、この小さな突起に名前までつけてこだわる感覚。そういう、異なる文化における共通感覚、というものにいつもとても興味をひかれます。

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