発音

投稿者: | 2020年10月9日

拙宅をのぞいてくださって誠にありがとうございます。
さて、まだ台湾におりますので日本語以外の言葉に囲まれて暮らしております。一年半たちましたがコトバはまだまだ分からないことだらけです。台湾で一般的に話されている言葉は中国語でして、台湾では國語もしくは中文、あるいは台湾華語、華語などと呼ばれています。これは大陸の普通語と呼ばれる中国語とだいたい同じで、これを使う限りにおいては、中国の人と台湾の人は意思疎通ができるという言葉になります。ワタクシが習ったのも当然、この華語と呼ばれる中国語なのですが、実際に日常で使う場面においては、また若干の台湾風アレンジが必要だったりするんですよね。とくに発音の部分。中国語には巻き舌(英語でいうところのRのような)の発音があり、これは日本人的には難関で、日本人学生はもれなく学校で指導を受けるものなのですが、市井で使う分にはそんなに気にしなくてもいい感じなんですよね。っていうか台湾の人達が話しているのを聞いていると、この人達、巻いて無くね?みたいな。台湾人の友人に聞いたところ「巻いている発音でも意味は通じるし理解できるけど、聞いた感じ違和感がある。巻いてない方が自然」と言われ、えーそうなのー?!学校で習った発音なのにーー!とびっくりです。が、このあたりの発音に慣れてないと色々聞き間違えをしでかします。例えばですね。華語や普通語では四という数字は日本人の耳にはスーと聞こえ、十という数字はシーと聞こえるんですけど、巻き舌音がない台湾風発音だと、両方ともスーなんですよね。声調は違いますけど。以前、エレベーターに乗った時、ワタクシはパネルの近くにいたものですから、一緒に乗り合わせた人に「幾楼?(何階ですか?)」と尋ねたんですよ。そしたら「ス―楼」というので「OK!」と四階のボタンを押したら「違う違う!」と十階のボタンを押し直されたことがありました。今は巻かない発音になれましたけどね。巻かない発音といえば、日常的によく使う言葉で、台湾旅行などのときにも便利な言葉があります。それは「這個」、意味は「これ」。食堂でメニューを指して「這個」、買い物するときに欲しいものを指して「這個」、頻出単語です。華語や普通語では巻き舌を使って「zhè ge」(あえてカタカナで言うならジェガでしょうか?)という少々面倒な発音なのですが、舌を巻かない台湾ではこれを「ツク」というのです。日本語の「突く」と同じ発音でOK。どうしてzhè geがツクになるのか、ワタクシにはサッパリわからないのですが、大変お世話になった発音です。

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